株は「美人投票」である

イギリスの経済学者ケインズによれば、株は「美人投票」によって価格が決まるのだといいます。自分が「美人」と思う株ではなく、多くの人間が「美人」と思う株が価格が上昇していくということです。

ただし、客観的な「美人」が必ずしも常に高い評価を受けるわけではなく、時にはその真逆の結果になることも少なくありません。企業の業績が株価に反映されるまでに一定の時間がかかるうえ、将来の業績予想・期待によっても株価は上下します。かつてのバブル景気のように、経済の実態から大きくかけ離れて株価が膨らむこともあります。

株式市場に参加している投資家の中には小口の個人投資家もいれば、銀行やヘッジファンドなどの機関投資家といった大口の資金を動かす存在もいて、それぞれ短期・中期・長期、様々なスタンスで動いています。大きなニュースを受けて株価が素直に反応することもあれば、「織り込み済み」としてほとんど反応しなかったり、「材料出尽くし」として予想と反対方向に株価が動くこともあります。

このように様々な要素が絡み合い、株式市場では日々投資家たちによって株の「美人投票」が行われています。

リスクをとって企業に出資する

企業が資金を調達する方法は大きく分けて「借入」と「出資」の2つがあります。株とは、株式会社が投資家から「出資」を受けた場合に、その権利を証明するために発行される有価証券です。

株式会社は資金を出した投資家のものであり、株式を購入するということはその企業の一部を所有するということになります。

注意しなければならないのは、「借入」で調達した資金は返済の義務がありますが、「出資」で調達した資金には返済の義務はないということです。

株式がリスク資産と呼ばれるのは、返済義務がないために企業が倒産した場合には、全く価値のない紙屑になってしまうからです。投資家がリスクを回避するために何が必要でしょうか。

一つは市場を通じて株式が自由に売買できることでしょう。投資家がリスクを感じたらいつでも撤退出来ると保障されていることで、安心感が生まれます。最近の中国市場の混乱を見ても、株式を自由に売買出来ることの重要性は明らかです。

また、自由に売買できるからこそ市場原理を通じて適正な価格が形成されることになります。投資家は自らが適正と考える価格で株式を購入し、その企業が利益を上げれば配当、あるいは株主優待といった形で利益の分配を受けることが出来ます。

資金調達?あるいは信用

企業が証券取引所に上場し株式を発行する最も大きな目的は、資金調達を行うことです。非上場企業の場合、資金を調達するためには出資してくれる投資家を探さなくてはなりません。

証券取引所を通じて株式を購入してもらうことが出来るようになれば、自ら投資家を探す必要がなくなります。更に新規に株式を発行する増資によって、比較的容易に追加で資金を調達することもできます。

また、上場することで企業の知名度が向上し、社会的な信用が増すことも大きなメリットです。株式を上場するためにはいくつもの基準をクリアしなければならないため、しっかりした企業として認めてもらい易くなります。

あるいは、多くの自社株を持つオーナー社長にとっては、莫大な創業者利益を得るチャンスでもあるでしょう。もっとも、上場することで多くの株主から企業の経営について厳しい意見を突きつけられることにもなるでしょう。

そのため、多くの企業が個人投資家に安定的で友好的な株主になってもらうことを期待して魅力的な株主優待を実施しているのではないでしょうか。

株主優待の多くは自社の製品やサービスを株主にプレゼントすることで、ファンになってもらおうというもののようです。株主優待は小口の投資家にとってより魅力的に映るものが多く、企業側にしてみれば所謂Win-Winの関係を築きやすいと考えられます。

株を通じて世の中が見える

株のメリットとはなんでしょう。

企業の利益を投資家が保有する株数に応じて分配されるインカムゲイン(配当)、購入した価格よりも株式が値上がりした際に売却することで得られるキャピタルゲイン(売却益)、日本特有の制度である株主優待等があります。

銀行預金よりも高い利回りで配当を出している企業もありますし、多くの個人投資家が期待するのは買った株が大きく値上がりして売却益を得ることではないでしょうか。

もちろん、逆に値下がりして売りたくても売れない状況に陥ってしまうリスクはありますが。個人株主の中には魅力的な株主優待を目当てに株を購入する人も少なからずいるようです。

株価が低迷している企業の中には優待のメリットが相対的に大きくなっているものもあります。目先の価格変動に惑わされず、配当利回りや優待から得られる利益を冷静に計算して長期的に投資を続ける個人投資家もいるでしょう。そして株主総会の際に保有株数に応じて議決権を行使し、企業経営に参加することが出来ることも重要なメリットです。

いわゆるモノ言う株主として、株主総会で積極的に発言してみるのも良いかもしれません。株主となることで企業活動に関心を持ち、ひいては社会の動きをこれまでとは違った角度で見ることが出来るようになれば、そのことも投資家にとってメリットかもしれません。

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